【授業スライド】初級文法:「あげます」「もらいます」
初級文法:「あげます」「もらいます」
「あげます」「もらいます」は英語では“give” と “get”で表現されます。
しかし、日本語には「くれます」というもう一つの言葉が存在します。
私たち日本人は感覚的に使い分けてしまっていますが、この用法には助詞も関係しており、
学習者が混乱してしまうポイントになっているようです。
日本語教師になって初めの頃の私は準備してきたはずなのに、説明しながら自分でも訳がわからなくなることがあり、半ば無理やり覚えさせてしまったことがあります。丁寧に教えてもなかなか定着しない範囲なので、滞りなく教えてあげたいところですよね。
学習者の混乱を避けるためにも、「あげます」「もらいます」「くれます」の説明が苦手な先生はぜひ最後までご覧ください。
はにはに矢印
私が学習者に説明するとき、「はにはに矢印」を使って説明してます。
これを導入したことで、助詞の間違いが格段に減ったように感じます。
①まず、モノが移動する方向に矢印をひき、矢印の始まるところ(ワニのしっぽ)に助詞「は」を、矢印の三角になっている側(ワニの口)に助詞「に」を書きます。
「AさんはBさんに(花を)あげます。」
②助詞「に」の側がわたしのときの動詞は「くれます」を使います。
「Aさんは私に(花を)くれます。」
③最後にモノの移動とは反対の矢印になるとき、つまり「AさんはBさんに(花を)あげます。」のシチュエーションで主語をBさんとするときの動詞は「もらいます」を使います。
もちろん矢印が反対になるので、「は」と「に」も矢印に沿って反対になります。
「BさんはAさんに(花を)もらいます。」
わたしのときも同様、矢印の向きがモノの移動と反対になるときは「もらいます」を使います。
「わたしはAさんに(花を)もらいます。」
ここで問題になるのが、「わたし=くれます」だと単純化して覚えてしまっている学習者がかなりいるということです。
よくある誤用の例をあげると、「わたしはAさんにくれます」です。
わたしという単語に反応して、すべて「くれます」と解答してしまうんですよね。
こういう問題も今回の説明で使用したはにはに矢印を用いて説明すると自分も学習者も間違えません◎
この方法がお役に立てれば幸いです!!
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